急性肝炎の漢方治療

急性肝炎の漢方療法

漢方では昔から肝臓の障害に注目していました。胸協苦満と呼ばれる独自の診断方法を創案し、検査にあらわれない潜在性障害の時期であっても治療できるようにしました。漢方では、急性肝炎に攻撃的・消極的な処方を用います。

◇茵陳蒿湯(いんちんこうとう)
比較的体力のある人で、肝臓、胃、腸に熱がこもり、胸の辺りがふさがったような不快感がして、食欲不振や吐き気、便秘、そして、尿の出が悪くなり、黄疸を起こしているような状態の急性肝炎に良く効きます。

◇茵珍五苓散(いんちんごれいさん)
体力が中程度であって、口が渇き、尿の出が少なく、軽度の黄疸を伴っていて、むくみがある場合に用います。黄疸がない場合であっても効果があり、腹壁がやわらかく、胃内停水があることも目安となります。初期の急性肝炎には、前期に記した茵陳蒿湯で便通をつけ、その後この処方を用いると良いとされています。

◇小柴胡湯合茵陳蒿湯
体力が中程度であって、胸協苦満があり、倦怠(だるさ)があり、集中力や食欲の低下といった場合に用います。主薬である、柴胡には肝機能を強化する働きがあり、便通が良い場合は、処方中の大黄を除きます。

◇大柴胡湯茵陳蒿湯
前期に記した処方の人よりも、がっしりして体格の良い人の肝炎に効果があります。胸協苦満が明らかで、上腹部に抵抗があり、食欲不振、吐き気、全身の倦怠感などの諸症状の強い場合に用いられます。

◇小柴胡湯茵陳五苓散
尿の出が少なく、口が渇き、むくみがあります。発熱や黄疸を伴うような場合に用いるものです。

◇柴苓湯
小柴胡湯と五苓散を合方した処方であり、胸協苦満があり、口の渇き、むくみ、尿量減少、胃内停水が認められるものに用います。

◇葛根加半夏湯
急性肝炎の初期であり、風邪をひいたような症状で始まります。寒気や頭痛、発熱があり、首の後ろがこり、汗が出てむかつき、ときには嘔吐を伴います。このような場合に黄疸の有無にかかわらず用います。

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◇肝臓の構造
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◇肝臓の機能
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