肝硬変の治療

<治療>

食事療法 
高タンパク、高カロリーが基本です。一般に体重1kgあたりのエネルギーは30~35kcal、タンパク質は1,3gといわれています。例えば、体重が60kgの人は総エネルギーが1800~2100kcal、たんぱく質は約70g摂取が必要です。ただし、意識障害が見られる場合はタンパク質が制限されます。

したがって、肝硬変食事療法は、専門医に肝臓の状態を常に診てもらい、医者の指示に従って適切な栄養を取り入れることが大切です。最近は宅配で治療食を運んでくれるところもあるので主治医に相談の上利用してみるのもいいでしょう。

運動療法 
今までは、安静にしていることが一番といわれてきましたが、最近では腹水や意識障害がない場合はある程度の運動も必要であるといわれています。それは肝臓の働きのうちでもアンモニア処理、糖処理などの機能を、骨格筋が代行することが分かってきたためです。骨格筋はタンパク質の貯蔵庫として重要なので安静にしているために筋肉がやせたり、体内のタンパク質が減少するのを防止する働きがあります。したがって、慢性肝炎と同様、ウォーキングなどの運動が必要なのです。

薬物療法 
慢性肝炎と同様にこれといった治療薬はありませんが、GOT・GTP値を低下させるための治療症状にあわせて行われています。むくみ タンパク合成の低下が原因で起こるので、タンパク合成を促進させるアミノ酸製剤(分岐鎖アミノ酸)を用います。また、むくみの大敵である水分を減らすために利尿剤を投与します。内服治療が困難な場合は、入院してアルブミン製剤の点滴治療を行います。

意識障害 

肝機能が低下してアンモニア処理ができなくなるので血液中に増加して意識障害が起こります。アンモニアは食物(特にタンパク質)を食べると腸管内の細菌がアンモニアを発生させますから、タンパク質の摂取を制限するとともに、合成2糖類といわれる1種の下剤を用いて、余分なタンパク質の排出を促します。その他 最近、脳死肝移植が行われるようになってきたため、臓器提供者が増加すれば近い将来肝硬変治療のひとつとなるでしょう。

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